「うちはもうWindows 11にしてあるので、しばらく大丈夫ですよね」
先日、お客様からこう言われました。まったくもっともな感覚だと思います。ただ、Windows 11は「11にしたら終わり」ではありません。
Windows 11には 24H2・25H2 といった年に一度のバージョンがあり、そのバージョンごとに期限が決まっています。そして、いま多くのパソコンに入っている バージョン24H2 は、2026年10月13日で更新が終わります。
マイクロソフトの公式ページには、こう書かれています。
この記事を公開している時点で、残り3週間です。
とはいえ、慌てる必要はありません。やることは無料で、たいていは自動で終わります。まずは、自分のパソコンがどのバージョンなのかを確かめるところから始めましょう。
難しい操作はありません。次の3ステップだけです。
そこに 「バージョン 24H2」 のように書いてあります。それが答えです。
キーボード操作が苦手な方は、スタートボタン → 設定 → システム → バージョン情報 でも同じものが見られます。
会社のパソコンが何台もある場合は、全台ぶんを1枚の紙に書き出しておくことをおすすめします。あとで「どれがまだなのか」を探し回らずに済みます。
マイクロソフトが公表している、Home・Pro(家庭用と、市販パソコンでいちばん多いエディション)の期限です。
| バージョン | 公開された日 | 更新が終わる日 |
|---|---|---|
| 23H2 | 2023年10月31日 | 終了済み(2025年11月11日まででした) |
| 24H2 | 2024年10月1日 | 2026年10月13日 |
| 25H2 | 2025年9月30日 | 2027年10月12日 |
| 26H1 | 2026年2月10日 | 2028年3月14日(※下の注意を読んでください) |
Windows 11の年1回のバージョンは、Home・Proが24か月、Enterprise・Educationが36か月サポートされる決まりになっています。会社で情報システム部門が管理しているパソコンの場合、24H2の期限は 2027年10月12日 と1年長くなります。
自分のパソコンがどれに当てはまるか、これで分かったはずです。
やることは1つだけです。
ここで 「Windows 11 バージョン25H2 にアップデート」 のような案内が出ていれば、それを選ぶだけです。
マイクロソフトは公式ページで、「IT部門によって管理されていない Windows 11 バージョン24H2 の Home および Pro エディションを実行しているデバイスは、Windows 11 バージョン25H2 更新プログラムを自動的に受け取ります」と説明しています。つまり、放っておいても順番に降りてきます。ただ、順番が回ってくるのがいつかは分かりません。自分から取りに行くほうが確実です。
心配されるのが「また何時間もかかるのでは」という点だと思いますが、24H2から25H2への更新は、いつもの大型アップデートより軽く済みます。
根拠は、マイクロソフトの公開しているビルド番号の一覧です。2026年9月22日時点で、24H2は 26100.9550、25H2は 26200.9550。下4桁がぴったり同じで、毎月の更新プログラムも同じKB番号で両方に配られています(2026年9月は KB5124008)。土台が同じものなので、25H2への更新は「新しいWindowsを入れ直す」のではなく、すでに入っている機能のスイッチを入れるような作業になります。
バージョンの表を見て「26H1のほうが新しいのでは?」と思われたかもしれません。ここは間違えやすいところなので、はっきり書いておきます。
26H1は、いま使っているパソコンには入れられません。
マイクロソフトの公式ページに、26H1は2026年初頭に発売される新しい機種のためのもので、既存のパソコン向けの機能更新ではない、既存のパソコンでは24H2や25H2からの更新としては提供されない、と明記されています。
26H1は、2026年に出た新しい種類のCPUを積んだ新品パソコンに最初から入っているバージョンです。中身の土台が24H2・25H2とは別系統なので、あとから乗り換えることはできません。
手持ちのパソコンの目指す先は25H2。これだけ覚えておけば十分です。
更新そのものは安全ですが、転ばぬ先の杖として2つだけお願いします。
1つめ。作業中のファイルを保存して、いったん閉じる。更新には再起動がつきものです。CADや会計ソフトを開いたまま再起動がかかると、編集中のデータが中途半端な状態で残ることがあります。
2つめ。大事なデータを別の場所にコピーしておく。外付けのハードディスクでも、USBメモリでも、クラウドでも構いません。更新が原因で消えることはまずありませんが、「万一のときに戻せる」状態を作っておくと、気持ちがまったく違います。
そして、更新は昼休みや終業後に始めるのが無難です。「この見積もりを30分後に出す」という時間帯に始めると、必ず落ち着きません。
私達の現場でも、図面を描くパソコンのバージョン管理にはいつも気を遣っています。
CADは、Windowsのバージョンが変わった直後に周辺機器まわりで引っかかることがあります。プロッターやプリンターのドライバー、古い外部変形ツール、USBの認証キー。本体は何ともないのに、印刷だけ出ないという形で出てくることが多いのです。
そのため私達は、同じ作業をする機械のバージョンをそろえるようにしています。1台だけ古いバージョンが残っていると、「あの人のPCだけ印刷が違う」という、原因の分かりにくいトラブルになります。
もうひとつ、これは施主の方にも関係する話です。図面データは、パソコンが1台壊れただけで手が届かなくなることがあります。紙で残っていても、直すときにはCADデータが要ります。更新を機に、図面が今どこに何世代ぶん入っているかを一度見ておくと安心です。
古い紙図面のCADデータ化、手描き図面のトレース、既存図の描き起こしは、私達が日常的にお引き受けしている仕事です。お気軽にお声がけください。